地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、滝川の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

滝川の地域情報サイト「まいぷれ」滝川

暮らしと法律

契約・労使に関する法務

あなたの契約大丈夫ですか?

訪問販売・通信販売・電話勧誘販売・連鎖販売取引(マルチ商法の一つ)・業務提供誘因販売取引(内職商法の一つ)・特定継続的役務提供・訪問購入などによるトラブルは、年々増えています。

少しでも納得できな場合は契約をしないようご注意下さい。

求人広告の被害

最近、無料求人広告を出したところ、業者から多額の請求を受けたというトラブルが増加しています。

「求人サイトに広告を無料掲載しませんか?」という勧誘の電話を受ける。業者からFAXで送られてきた契約書に記入して提出する。無料期間終了後、多額の請求書が送られてきて支払を迫られるというような流れです。

 

契約書には、無料期間のうちに解約の手続をしない限り、自動更新となることや自動更新後は広告料が有料となることが記載されています。

契約書は一見すると、形が整っているように思われ、広告料を支払わなければならないとも考えられます。

しかし、勧誘の際に契約内容が十分に説明されていない、自動更新の前に解約するか継続するかの確認を業者から連絡することになっていたのになされなかった、という事例が非常に多く、契約の有効性が問題となります。

また、掲載したとされる求人サイトはグーグルやヤフーなどで検索できないものがほとんどで、求人の効果はないに等しいことも問題です。

このような求人広告の申し込みをしてしまった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。

契約書をよく読まずに申し込みをしてしまったとして、支払に応じる方もいらっしゃいますが、支払を拒否することも可能であると考えられます。

支払拒否をする理由はいくつか考えられます。

 

【錯誤】

業者の説明により広告料が無料であると誤信してしまった場合、錯誤による契約の取消を理由として料金を支払わないと主張することができます。

 

【詐欺】

業者が本当は有料であるのに、無料であると偽って契約をさせた場合、だまして契約をさせたことになるため、詐欺による取消を理由に料金を支払わないとの主張も可能です。

 

【債務不履行による解除】

錯誤や詐欺による取消が認められない(契約が有効である)としても、先ほど書いたように、このような業者が掲載する求人広告は求人の効果がないことがほとんどです。

そのため、業者が契約に従った求人広告を出していない(契約で定められた債務を果たしていない)ことを理由として、債務不履行による解除を主張することも可能です。

 

【まとめ】

このような求人広告の勧誘に応じないのがベストですが、もし申し込んでしまった場合でも、先ほど書いたような主張をして支払を拒否するのがよいと考えられます。支払拒否をする際には、口頭ではなく配達証明のついた内容証明郵便を利用した書面で行うべきでしょう。

特殊詐欺の手口の変化

振り込め詐欺やハガキやメールによる架空請求など、加害者と被害者が直接対面せずに財産をだまし取る詐欺を特殊詐欺と呼んでいます。

今回は今でも被害の絶えない特殊詐欺の手口が変化してきていることについて、紹介させていただきます。

 

【古典的な手口】

一時マスコミでもよく取り上げられたオレオレ詐欺の手口は、詐欺グループが被害者に息子など親族を装って電話し、「会社に損害を与えてしまった」とか「交通事故を起こしてお金が必要だ」とだまして指定した銀行口座にお金を振り込ませるというものでした。

詐欺グループは、ヤミ金融の被害者に開設させた銀行口座を買い取り、被害者からお金を振り込ませる口座として使っていました。

ですが、金融機関の口座管理が厳格になったため、この方法が使えなくなり、レターパックや小包で現金そのものを送らせるという手口や詐欺グループが被害者の自宅に直接現金を受け取りに行く、という手口に変わりました。

 

【最近の手口】

最近よく目にするのは、このような手口です。

詐欺グループが金融庁の職員等をかたって被害者宅に電話し、「あなたの口座が使えなくなっている」などと不安をあおったうえで、被害者宅を訪問します。被害者にはキャッシュカードを封筒に入れさせ、隙を見て詐欺グループがあらかじめ用意しておいたカード(お店のポイントカードなど)とすり替え、ATMなどでお金を引き出すというというものです。

特殊詐欺と呼ばれるものですが、この方法は詐欺罪ではなく窃盗罪に問われると言われています。

 

【気をつけていただきたいこと】

特殊詐欺の手口は年々巧妙化しているため、皆さまにも新しい手口を知っておいていただきたいと思います。

だまし取られてしまったお金を取り戻すのはほぼ不可能ですので、お金を振り込んだり、キャッシュカードを渡してしまったりする前に、親族、警察、弁護士などに相談するようにしましょう。

定型約款

【定型約款とは?】

不特定多数を対象とする取引の場合、取引の内容が画一的である方が、事業者だけでなく、顧客にとっても合理的であるといえます。こうした取引を「定型取引」といい、これに関する約款を「定型約款」といいます。2020年4月から施行された改正民法で新しく設けられた制度です。

 

【定型約款が使われる場面】

保険、電気・ガスなどの供給、鉄道・バスなど公共交通機関の利用、携帯電話の利用、銀行取引などが定型約款を使う典型的な場面です。

 

【定型約款が契約の内容となる場合】

契約は双方の合意ですので、合意していない事項は契約の内容に含まれないこととなるのが原則ですが、

1.顧客が定型約款を契約内容とすることに合意したとき

2.事業者が事前に定型約款を顧客に表示していたときには、定型約款が契約の内容となります。

そのほか、

3.鉄道やバス等の旅客運送や郵便事業等では、これらの業種に関する特別法で、事前に約款を公表していれば契約に取り込まれることが定められています。

 

【不当な条項の取り扱い】

1~3の要件を満たす場合であっても、顧客の利益を不当に害するような条項については契約には取り込まれないことが定められています。

 

【定型約款の内容を示す義務】

契約の前あるいは契約後の相当の期間内に顧客から請求があった場合には、事業者は定型約款の内容を示さなければなりません。示さない場合には、定型約款は契約の内容にならないことになります。

 

【定型約款の変更】

契約は双方の合意ですので、双方が合意しない限り、契約内容を変更することができないのが原則です。ですが、

1.顧客一般の利益に適合するとき

2.契約目的に反せず、変更の必要性、変更内容の相当性、定型約款を変更することがある旨の定めの有無などといった事情を考慮して合理的なものであるときには、事業者側が一方的に定型約款を変更することができます。

 

【気をつけていただきたいこと】

定型約款については、先ほど説明した要件を満たしていれば契約の内容に取り込まれることになります。定型約款を用いた取引を行う場合には、定型約款の内容についても確認をしておく必要があります。

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

PICK UP 滝川のお店 ~暮らし・相談~