４月１３日は「決闘の日」

１６１２（慶弔１７）年、諸国修行中の武芸者であった宮本武蔵が、細川家に仕え道場を開いていた佐々木小次郎に決闘を申し込み、豊前小倉沖の無人島・巌流島で行われた日です。巌流島は、現在の山口県の関門海峡に浮かぶ無人島で、正式な名前は船島（ふなしま）ですが、敗者を思う地元の人々が、小次郎が剣号として名乗っていた「巌流」をとって、巌流島と呼ぶようになったそうです。

「宮本武蔵は名探偵！！―タイムスリップ探偵団と巌流島ずっこけ決闘の巻―」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　楠木誠一郎/作　　岩崎美奈子/絵

講談社青い鳥文庫から刊行されている「タイムスリップ探偵団」シリーズの第１９作目です。「～は名探偵！！」というタイトルのため、「名探偵」シリーズとも呼ばれています。
このシリーズでは、第１作目の「坊ちゃんは名探偵！！」から始まり、平賀源内や新選組、清少納言、一休さん、織田信長など、多様な「名探偵」が登場します。主人公である拓哉、香里、亮平の三人は過去にタイムスリップして、彼ら・彼女らと歴史の一場面を冒険します。
「宮本武蔵は名探偵！！」では、江戸時代初期にタイムスリップ。宮本武蔵と佐々木小次郎に出会います。いつもは「歴史を変えてはいけない！」と言っている真面目な香里が、ハンサムな小次郎に助けてもらったことをきっかけに、「小次郎さんが死んじゃうのは、いや」と言い出して、拓哉・亮平と別れ、タイムスリップ探偵団が解散の危機に…！香里たちも、武蔵・小次郎と一緒に共に二手に分かれて対決することになります。その対決の手段とは、剣術ではなく…ビーチバレー？
歴史上の出来事が舞台になっているのに、何かが違う「巌流島の戦い」。時々、歴史クイズや暗号解読なども交えていて、楽しみながら読めるお話です。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　図書館職員　　玉手　可奈美